7月24日、宇宙ステーションの試験モジュール「問天」が打ち上げられました。
同モジュールの重量はなんと23トンで、長征5号Bは、圧倒的な積載力を見せました。
今回は、中国のロケット輸送システム、長征シリーズの歴史を一通り紹介します。

長征5号まで、長征ロケットの正体は全て、DFミサイルとなります。
全ての主力ロケットは、全て、DF5号からの派生である。
宇宙事業専用のロケットは、長征5号、6号以降となります。

第二次世界大戦、ドイツのヴェルナー・フォン・ブラウン氏は、V2ミサイルを開発しました。ソ連はそれを入手して、P-2を開発しました。
1950年代以降、ソ連はP-2を中国に提供して、それをベースに、DF-1を開発しました。
DF-1の拡大版、DF-1Lは後のDF-2になりました。
燃料をパラキシレンに変更して、DF-3を開発しました。

但し、DF-3は遠く飛べるが、単段式ですので、限界があります。
二段式に改良して、DF-4が生まれました。
DF-4をベースに、第三段の個体燃料ロケットエンジンを加えたものは、長征1号、中国初代のロケット輸送システムとなりました。

DF-4は遠く飛べたが、大陸間ミサイルではないので、増強したYF-20エンジンを開発して、加えたものはDF-5となります。

今の長征2号は、基本DF-5と同等なものになります。大気版のYF-20と真空版のYF-20エンジンで、低軌道、重型衛星の発射に向けるものとなります。
4つのブースターを加えて、長征2号E、長征2号Fとなります。
ブースターのエンジンもほぼ、YF-20からの改良型となります。

DF-5に液体水素と液体酸素を推進剤とした第三段を加えると、長征3号となります。
この液体水素/酸素のエンジンは、YF-73であれば、細長めの長征3号、YF-75エンジンならば、あとの長征3号Aシリーズとなります。

長征5号は登場するまで、長征3号系は一番遠く飛べるロケットです。月などの探査は全てこちらでした。
長征4号は長征3号と同時進行で、開発したロケットとなります。
液体水素/酸素エンジンの開発は失敗したら、バックアップとしてパラキシレン燃料を使用した第三段ロケットエンジンとなります。

長征=DFの状況は、長征5号から変わりました。
長征5号の第一段のエンジンはYF-77、ブースターエンジンのYF-100は全て新たに開発したものとなります。燃料の保管などは難しいため、武器としては向きません。
これらのロケットエンジンはこれから、中国の宇宙事業の主力ロケットとなります。

例えば、ブースターYF-100、第一段YF-77、第二段YF-75D、こちらは長征5号。
火星探査機、嫦娥5号は全て同型ロケット輸送システムを使いました。

第二段を省いたのは長征5号B、宇宙ステーションを発射するために使うロケット輸送システムとなります。

第一段YF-100、第二段YF-115、第三段YF-50Eの組み合わせは長征6号です。

第一段2台のYF-100、4つのブースターをYF-100にして、第二段YF-115の組み合わせは長征7号です。
天舟補給船を打ち上げるのに使うロケットとなります。

長征7号のブースターを外して、第二段をYF-75に変更したものが、長征8号となります。

長征9号は不明です。

長征10号は初めて宇宙飛行士を打ち上げるときに定めた型番だが、煩雑すぎて、諦めたものです。

長征11号は個体燃料エンジンを使うので、また、DFシリーズと関係あるかと推測します。

以上、中国の長征シリーズロケット輸送システムの全ての型番を紹介しました。

モジュール化されてるから、名前が多いが、中身は実に近いものとなります。

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